景品表示法を考慮した表記のススメ
東京美容矯正スクール
専任講師の徳永静香です♬
今回は少々長文となりますのであしからず。
去る6/30に消費者庁より「小顔になる効果を標ぼうする役務の提供事業者9名に対する景品表示表に基づく措置命令」が出されました。
これに対して、生徒様から対処法のご相談を頂戴しました。
そこで当校のアドバイザー的存在であり、美容矯正の生みの親の勝山浩尉智先生にもアドバイスを頂戴しましたので、今回の件に関しての当校の意見、並びに対応策をセラピストの皆様とスクール生徒様にお伝えさせていただきます!
景品表示法とは?
簡潔に言いますと、消費者の利益を保護するものです。
例 : アナタが痩身目的でサロンを探すためにネット検索をしました。するとあるエステサロンのHPで次のような文言でメニューや技術の説明、更には施術結果についての説明が表記されていました。
「一回の施術で効果実感」「一回の施術で-1.5cm縮小」「一回で痩せるので何回も通う必要はありません」「効果が直ぐに戻ることは殆どありません。2~3回のメンテナンスで定着します」etc…
これらの表記に加え、カウンセリングでも「今週中にコースのお申し込みを頂ければ○○円引きです、いかがいたしますか?」などの勧誘までありました。
アナタは「え~、一回で効果が出て継続できるなら、○○コースを申込もうかな。しかも今週中までのサービスだし~♪」と思い、高額コースを気前よくお支払いしました。
さて、早速施術開始。二時間のコースでしっかり痩身効果が得られるハズ…。ああ、これで来月の海でのデートも一安心(^^♪…。とニンマリです。しかし施術後…、結果は自分が納得するものではありませんでした(ーー;)
鏡でチェックすると、ウエストのラインもそんなに変わってないし太ももも変わらずむちむち。でも担当セラピストは「あ、すっきりしましたね~♪ウエスト、くびれましたね!」って言います。とりあえずお金を払って帰ってきたけど、なかなか納得がいかなくてイライラする…。やっぱり、あの結果では納得いかないぃぃぃぃぃ…!!!!
そんなこんなで次の日、消費者センターに相談の電話をしたのでした…。チャンチャン(;ω;)
少々長くなりましたが景品表示法とは、このように消費者がお店の過度な表記によって、利益を損なわれることを防ぐ法律です。
詳細はこちらのリンクをご覧くださいませ。→不要景品類及び不当表示防止法
問題点
《指摘理由》
「あたかも、対象役務(小顔サービス)の提供を受けることで、頭蓋骨の歪みやズレが矯正されることにより、小顔になり、かつ、それが持続するかのように示す表示をしていた。」(表示内容)
まとめると問題点は下記の二点に絞れれます。
●過度内容の文章
●施術結果を保証している(ようにみえる)
今回、「小顔サービス」に対しての各事業者のHPなどに表記する内容が、景品表示法に触れました。
詳細はコチラからご覧ください。→消費者庁ニュースリリース(6/30)
指摘内容が多すぎて一つづつ検証できませんが、レポートを読んだ限りですと全体的にかなり過度な表現を使用していますし、施術結果を完全に保証しているかのような書き方をされています。更に、自分のお店は他店より優良だとアピールしすぎて過激な文言となっているように感じました。
対応法
まずは上記のリンク(消費者長ニュースリリース)より、通達を受けた9軒の表記をみてください。
すると、[表示内容]というところに問題となっている文章がピックアップされています。例えば…
「1回の施術で顔の横幅が数センチ縮まる」、「お顔の骨のズレを整えていきます」、「他店にはできない、形状記憶する小顔矯正!」、「1回で終了。小顔になるために通い続ける必要はありません」などです。
ピックアップされている文章や文言が全てダメ、という訳ではないのでしょうが、消費者に誤解を与えるような表現は避けたいので…
●指摘をうけた言葉は極力控える
●誇張した表現を避ける
●日本でまだ認知されていないエビデンスに基づく結果は露出させない
●お客様に必ず小顔サービスが「施術の効果を保証するものではない」旨をお伝えする
ということを徹底していきましょう!
勝山式美容矯正について
当校で習得できる技術に「小顔ネックセラピー」と「シンメトリー整顔」というものがあります。(現在はこの2つの技術とピュアメイク整顔の一部を加えて「真正シンメトリー整顔」と名前が変わっております。)
まず「小顔ネックセラピー」ですが、勝山式のこの技術は、頭蓋骨の縫合にアプローチせず、あご(顎関節)を様々な方向に動かしながら整える技術ですので、問題となっているような手技とは全く異なります。よって、何の問題もありません。(今後、表示法にならい、小顔ネックセラピーの表記を変更するかもしれません)
そして「シンメトリー整顔」ですが、こちらは表記を気をつけていただくことになります。
頭蓋骨を矯正する、縫合を動かす、縫合が開く、頬骨を動かす…などの「骨や縫合」を矯正・動かす、という言葉を使わないようにしましょう。例えば「頭蓋骨に付着している筋膜を解放する」などのように変えましょう!
なぜかというと、日本では未だに「頭蓋骨・非可動説」が定着しているからです。いくらアメリカのオステオパシーでは「頭蓋骨・可動説」が常識とされていても、残念ながら日本ではその考えは受け入れられていません。表示の仕方をお客様にわかりやすく表現できるようにすることも我々の責任です!しっかり対応しましょうね(^-^)
最後に…
「小顔矯正」「整顔」などの言葉や手技は全く問題がありません。
問題は、過剰表現と施術結果の保証です。
美容矯正を愛するセラピストの皆様、是非、お客様の利益を損なわないような表示を心がけてくださね!
お客様に対し、常に誠実に、嘘・偽りのない対応をしましょう!!
この記事を書いた人
- 【勝山浩尉智の美容矯正専門カレッジ】校長を務め、世界各国に生徒を持つカリスマ講師。勝山式講師歴は18年で全分校の中でも断とつの経験値・講義数を持つ。初心者にわかりやすく伝える能力が天才的と好評。さっぱりとした性格の中にひょうきんな要素で場を和ませ、人情味あふれる姿勢に生徒からの信頼も厚い。
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